『いやぁ、すみません、烈風神との繋がり、切られちゃいました』
「……まあ、いいわ。相手は充分動揺してくれたから」
もう少し続けたかったという名残惜しさを感じながらも、"影渡り"は青年に答えた。
烈風神の力は乗り手の心理状態に左右される。綾がペースを取り戻す前にたたみ掛ければ、確実に仕留められる。
"影渡り"は轟地将を操り、作り出した強弓から次々に矢を放った。
どれもただ飛んでいって終わりではなく、先の斧と同じように、空を飛び回って烈風神を四方八方から襲う。
「避け切れるものじゃないわ」
自信を持って"影渡り"が一人ごちた直後、矢の一つが烈風神を捕らえた。防護壁を貫通し、装甲に突き刺さる。
――くっ! ぅぐっ!――
烈風神の動きはさらに鈍くなる。何とか、飛天槍を振るって、他の矢は落としたが……。
ふふ、と"影渡り"は楽しげに新たな矢を生む。
「今度こそ終わりよ」