ドンッ!
マルチランチャーの銃口から撃ち出された電磁ネット弾は、パッと破裂して網を展開する。
それが"異形"を捕らえ、白い電光が走った。
「ЧФФДПЫМ!」
鳥型の"異形"が苦悶の声をあげる。
この弾は、素早い敵に対して絶大な効果を持つのだ。
ドン! ドン!
大炎帝は立て続けに同じものを飛ばした。
そして動けなくなった敵に対して、肩からドリルシュートを放つ。
燃える二つのドリルは縦横無尽に空を走って、次々と"異形"を屠っていった。
「これで終わりぃ!」
最後の一体も直撃を食らって炎上した。
「さて、と。後は元の世界に戻るだけだな」
――巧、空に揺らぎを見付けた。霊力を高めてドリルをぶつければ、強制的に道を作り出す事ができるはずだ――
モニターの一部を大炎帝が拡大した。
確かに"異形"が出てきたときのような波状のものがある。
「よしっ! 大炎帝、タンクモードに変形するぞ。京一、合体だ!」
――了解!――
「はいっ!」
身体を折り曲げてタンクモードとなった大炎帝を、飛行ユニットが持ち上げる。
「突貫!」
巧の掛け声と操作に応じて、ドリル二つが作動した。
大炎帝は本体ごと、空の波に向かって突き進む。
ドリルによって、波は大きく押し開かれた。赤黒い澱みの向こうに、青空が顔を覗かせる。
そこで飛行ユニットも、さらに出力を上げた。
穴の向こうへ抜けると、そこは先ほどのオフィス街だった。
脱出は成功したのである。