大型リフトで大炎帝と飛行ユニットは外部へ運ばれる。
 シールドが開き、頭上に青空が見えた。
 しかしその時、オペレーターの声が機内に送られてきた。
『基地に飛行物体が高速で接近しています!』
「先輩!」
「敵か!」
 巧と京一の身を緊張が走った。だが、オペレーターは続ける。
『いえっ……あ、あれは……鳥神形態の烈風神です!』
 巧はホッと肩から力を抜いた。
「いよっ、待ってたぜ!」
『すみません、ご心配をお掛けしました』
 スピーカーから綾の声が聞こえた。すでに彼女は烈風神の中に乗り込んだらしい。
 烈風神が聞いてくる。
――何か作戦は立てられたのか?――
「バッチリだぜ。まず俺がドリルで“破壊するもの”に穴を開けて中へ突っ込む。そこで後から来たソリッドウィング部隊も攻撃を開始。中と外から同時に破壊するってわけさ」
――…………。つまり、たいした事は考えつかなかったわけだな――
――仕方ないさ――
 苦笑交じりに大炎帝が口添えをしてきた。
――“破壊するもの”の復活はあまりに急だったからね。事態は一刻を争うんだ――
――やるしかないというわけか――
「そういう事。じゃあ、出発だ!」
「はい! 先輩!」
 飛行ユニットのバーニアが火を噴いた。



NEXT