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6.エピローグ 「ご苦労さん、ご苦労さん。いや、全くお手柄だったよ。 迷宮入りの事件が片付いたとなると、ボーナスアップも間違いなしだな、こりゃ」 手錠に繋がれてパトカーに連行されていく松居教頭たちの姿に、神代詩織警部補は何時になく上機嫌だった。 「教授君、どうせなら研究なんて止めてうちにでも就職しないか? そうすれば、誰にも気兼ねする事なく事件に首を突っ込めるぞ」 「……止めて置いた方がいいですよ。先輩は飲み友達を探しているだけなんですから」 詩織の『勧誘』に釘を刺すかのように、神楽刑事が小声でボソリと囁く。 彼はおそらく詩織の『接待』に相当苦労しているのだろう。 「そういう事なら、遠慮しておきます」 「か〜ぐ〜ら〜〜! 余計なこと言いやがって!!」 「…………すみませんーっ!」 右手の拳をわなわなと握り締めた上司の姿に、神楽刑事はしっぽを巻いてその場から逃げ出してしまった。 無論の事、他の一同はその二人のやり取りに大笑いだ。 「あっ、そうだ。犯人たちが妙な事を言っててな。巨大なロボットが現れてどうのこうのって言ってんだが、そんなのホントに居たのか?」 「えっ……!?」 麗奈たちは思わず笑いを引っ込めて「どうしようか?」というように顔を見合わせたが、教授はニコニコしたまま、 「いえ、全然。大方、罪悪感に駆られて幻でも見たんでしょう」 と素知らぬ顔で告げた。もちろん、両方の眉を少し吊り上げながら。 「そうだよなぁ。酔ってもないのにそんなの見えるなんて世も末だな、全く。 よし! じゃあ夜も遅いから今日は帰っていいぞ。詳しい話はまた明日聞くから」 あははと豪快に笑う詩織の姿に麗奈たちは内心ホッとしながら、別れの挨拶もそこそこにして聖鈴学園を足早に後にする。 「ふぅ……助かったわ。ありがとう、兄さん」 教授は穏やかな笑みを浮かべたまま、小さく頭を振った。 「いつも『彼』にはお世話になっているようだからね」 そう言うと、教授は麗奈の腕を飾っている金の腕輪に向かって話し掛けた。 「これからも妹の事をよろしく頼むよ、カイザー」 「了解、教授」 ブレスレット形態なのでその表情はもちろん分からないが、その声色からして微笑のようなものきっと浮かべているに違いない……麗奈はそう思って自分も少し微笑んだ。 |
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