u電光石火
電光石化

 妖魔の首筋にあたしの放った式神牙王の牙が食い込む
一瞬首を締め付けるちからが弱まった そのその瞬間を恵梨さんは見逃さなかった。
 妖魔の手首を取って、身体を振り子のように揺らす、
その反動で妖魔めがけて、鋭い蹴りを入れ、腕を振り解く、

麗奈「牙王!!」

 恵梨さんが自由になったと同時に牙王は妖魔をそのまま投げ飛ばす。
とにかく妖魔が恵梨さんを狙ってきたからには、妖魔を恵梨さんから遠ざけないと、

この妖魔、今の動きをみる限りランクは低い方じゃないはずCランクかあるいはBランクくらいだろうけど
「牙王」はあたしの使役する式神の中でもパワーと瞬発力ではTOPクラス、
 確かにあの妖魔は速いけど「牙王」で捕らえられないスピードじゃない、捕らえて接近戦に持ち込めば楽勝だろう。
よしっ!

麗奈「牙・・・・」
恵梨「うおおおおおおおおっ!!!!」

 
 

 恵梨さんがあたしの「牙王」が妖魔に向かうより早く反応していた
ジャケットを脱ぎながら妖魔に向かって走り出す。
 投げ飛ばされた妖魔も体勢を立て直し迫ってくる恵梨さんを迎え撃とうとした時、恵梨さんは手にしたジャケットを妖魔の顔に向かって投げつける。
 ジャケットを使って妖魔の視界を塞いだ恵梨さんはまるで滑るように妖魔の懐へと入る、その瞬間妖魔の鳩尾めがけて強烈な肘鉄を叩き込む

妖魔「ぐごっ!!!」

思わず前屈みになる妖魔、恵梨さんは瞬時にその妖魔の頭をつかむと手前に引き寄せるようにしてその顎めがけて今度は膝蹴りを浴びせる。
 ごぎっ!
骨の砕ける音と共に崩れ落ちる妖魔に対して容赦なく裏拳を叩き込む。
 格闘技の事は良く分からないけど、流れるように恵梨さんの技が決まった。

ただ、呆然と見つめるあたし・・・・・・よ。妖魔を素手で殴って倒すなんて・・・は、ははは・・・

妖魔「ふぎっ!!!」

奇怪な悲鳴と共に後方へと吹っ飛ぶ妖魔・・・・そのまま気を失ったように動かなくなる。
多分もう戦えないだろうな・・・
それ程 恵梨さんの攻撃が凄かったのだろうけど・・・・
 うーん、出したは良いが何か寂しい「牙王」・・・うーんあたしって一体・・

 
 

恵梨「ふう・・本当に素手で妖魔って倒せるんだね。」

麗奈[はい?」

恵梨「いや、ほら家具屋さんが素手で妖魔を倒すって言ってたじゃない?。」
   「ちょっと半信半疑だったんだけど、本当だったんだね。」

麗奈[・・・・・・・・・・・・・・・・」

 違う!絶対違う!あたしの知ってる限り素手で妖魔を倒す退魔師なんていないもん!
そもそも、妖魔に向かって行く女子高生なんて・・・・・・

麗奈[え、恵梨さん、妖魔を見るのって・・・・」 

恵梨「うん!今日が始めてだよ。」

麗奈[怖くないんですか?」

恵梨「うーん、夢中だったからね。」

麗奈[は、ははは・・・・・」